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...山の章:8回 ...
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「ご婦人方、よろしいですか?」 イスケンがテントの外からふたりの女性に声をかけます。 「どうぞ。あら、いい香りね。」 リゼルがテントの入り口の布をまくると、イスケンの持って来たスープの香りがテントの中に入ります。 「夜は冷えますからね。 お客人、不自由はないですか?」 「はい。」 「ああ、イスケンです。」 イスケンは名を告げながら小卓にふたつのカップを置きます。 「イスケン様、よくしていただいて有り難うございます。 いただきますね。 あら、この香り―」 カップを持ったシスラーナはスープの香りに驚きました。まさか故郷を遠く離れた異郷の地で懐かしい味と香りに出会うことになるとは予想もしていなかったのです。 「別大陸風に風味づけをしたんですが、いかがですか?」 「?」 「フォーレット風香草ポタージュ。ささ、リゼルさんもどうぞ。」 イスケンはリゼルにもスープを勧めます。 ―ここまで来てこんなことになってしまうなんて… 一緒に捕らわれた人たちは皆、わたしを守って「角の一族」に殺害されてしまった… 囮をよそおって分散した皆は無事に逃げ延びているのかしら。 それに巫女姫フィアンナ様。 一日も早く見つけて、神殿に戻るように説得しなければ― シスラーナは、ある日唐突にフォーレット大陸の大神殿から姿を消した「魔封じの巫女姫」を思い浮かべました。 「魔封じの巫女姫」は一時代にひとりです。現在の巫女姫が資格を失うか、力を喪失するか、或いは落命すれば、その時点で別の娘に巫女姫としての力が発現するのです。 新しい巫女姫の出現の噂がたっていないということは、この世界のどこかにいるであろう現在の巫女姫フィアンナは存命であり、巫女姫の力と資格も失っていないということです。 しかし、巫女姫の魔封じの力はフォーレットの大神殿でなければ正常には働きません。 つまり、現在の巫女姫フィアンナが神殿に戻らなければ、世界のあちこちに封印されている魔物が蘇って世界を跋扈することになってしまうのです。 シスラーナをとらえていた「角の一族」もまた、弱まった封印の力を押し破った魔族の一派でした。 | |
From : ミール・エア・レーテ 2006/05/18(Thu) 01:46 No.14 (7回)
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...Res:山の章:8回 ...
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comment3, | |
From : Sckkjsyk 2009/12/27(Sun) 16:32 No.19 (1回)
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